2021年8月22日日曜日

あたまからはなれない心理

 突然、稲妻にうたれた。

 幾つだったか、もう、おぼえてないけれど‘美少女戦士セーラームーン’の火野レイこと、セーラーマーズが白い脚にまっ赤なハイヒールを履いて情熱を纏う姿、形がとてつもない衝撃だった。‘ゴッドファーザー’のマイケルがアポロニアにあった時みたいに。まさに、運命の恋人。赤いハイヒールに心奪われた。あれに出逢った瞬間、すべての筋が1本通った気がした。
それはもう、抗いきれない心理。それから、どうしてもその心理を手もとにおいておきたくて、幼いなりに考えた結果、描いた。まだクレヨンしか知らないので、赤いクレヨンでとにかく描いてみた。母の証言によると、画用紙に下から、描いていたらしい。それで画面にマーズの頭がはいらないと、即、捨てていた。我ながらなんて、潔い。

 それから、数十年。その心理の追求、探求、欲求の日々だった。ありきたりの表現で魔法にかかったみたい。そう、とり憑かれたみたいに。赤いヒールは今でも追求心理のきっかけで、そこから色んなものを探求し、欲求をみたしてきた。浅ましきかな、すぐ渇いてしまうのだが。人間の欲望の形だからしょうがない。でも、出逢ったからこの道みたいな、座標みたいなものが、いつまでも見通せるんだなと、かんじる。色んな事を知らないし、わからないがそれだけははっきりしている。だから求め続けるしかない。



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