2021年3月2日火曜日

甘い7年戦争

 チョコレートケーキの王様。今では、コンビニエンスストアでも売っていて手軽に手に取れる。そう、それはザッハトルテ。ここ数年でよく見かけるようになった気がする。最初の衝撃的な見た目、艶やかなチョコレートコーティング!金色のパッケージ!これは、絶対美味しい!!そんな、はじめての出会いだった。
 ザッハトルテはチョコレートケーキの一種だがその大きな違いは、あんずジャムを上にコーティング、または、まんなかに使用するのだ。
 このケーキ、かなりのいわく付きで最初は、菓子職人”フランツ・ザッハー”が1814にウィーン会議のために作った。そこでザッハトルテはとてつもなく人気になりザッハーは一財を築いた。ザッハーの息子、エドワードがその財産で‘ホテル・ザッハー’を設立。そこの名物のケーキとなった。しかし、ホテルは財政難になり、そこでウィーン王室御用達の菓子店‘デメル’がザッハトルテの販売を条件に資金援助の契約をした。
 その後、ホテル・ザッハーはザッハトルテと名乗っての販売をやめるように訴訟した。そして勝訴。しかし、デメルもデメルのザッハトルテを販売は許可された。この裁判は、”甘い7年戦争”と言われている。
 その時、デメルのザッハトルテは上に、ホテル・ザッハーはまんなかにも、あんずジャムが塗られているのだ。このケーキだけで7年もの時間を多くの人が費やし、夢中にさせたのだ。凄い魅力のケーキ。きれいで濃厚なチョコレート、甘酸っぱいさわやかなあんずジャムの美味しい絡み合いの裏側である。














Googleザッハトルテ検索、参照。

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